院長の小話

2013年01月20日no.77 シリコーンレンズについて(その2)

 シリコーンハイドロジェルレンズについて、前回の小話で、通常のソフトレンズとの最も大きな違いである酸素透過性の高さと、乾きにくさについて説明させていただきました。現在、当院では複数のシリコーンレンズが処方可能ですが、どのレンズを選んでも先の二つの特徴は備わっており、目の酸素不足に対する負担や、目の乾きにはとても有効です。

 今回から2回にわたって、当院で処方可能なシリコーンレンズの中からいくつかについて詳しく説明したいと思います。

1.アキュビューアドバンス
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  ジョンソンアンドジョンソン社のレンズです。シリコーンレンズの特徴である酸素透過性については、「目に何もつけていないときを100%とすると97%もの量の酸素が角膜に届きます」と説明されております。また、乾きにくくするために、うるおい成分をレンズに組み込む独自の技術を用いております。さらに紫外線に対して、目に有害と言われている紫外線B波を約99%、A波を約93%カットするレンズです。私の感想としては、他のシリコーンレンズと比べて含水率が高いため、やわらかく装用感が小さい(つけ心地が良い)特徴があると思います(装用感には個人差があります)。

2.アキュビューオアシス
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 同じく、ジョンソンアンドジョンソン社のレンズで、酸素透過性については、アドバンスよりも値が高く、「裸眼時に角膜に届く酸素の量を100%としたときの98%もの量の酸素が角膜に届きます」といわれております。乾き防止のための工夫も、アドバンスと同じく「うるおい成分」で水分の保持を行うタイプです。さらに紫外線カット機能もアドバンス同様に備わっており、紫外線B波を約99%、A波を約96%カットするとのことです。

3.ワンデーアキュビュートルーアイ
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 平成25年1月現在、日本で唯一発売されているワンデータイプのシリコーンレンズです。これもジョンソンアンドジョンソン社のレンズです。酸素透過性はもちろん高く、乾きにくいシリコーンレンズの利点と、毎日新品のレンズを装用でき清潔を保てるワンデータイプのレンズの利点の両方を兼ね備えている理想的なレンズです。紫外線対策も行われております。

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