院長の小話

2014年11月20日no.98 おすすめのコンタクトレンズは?(4)

 「どのレンズが一番良いのですか」と診察中に聞かれることが多いことからコンタクトレンズ選びに役立つような情報をお伝えしており、今回は4回目になります。私の独断と偏見が少し入っている点は、ご了承ください。

乾きにくいレンズは?

 目が乾く状態の方はとても多いです。ドライアイと診断され、点眼治療をしている方も多く、そのような方はコンタクトレンズをできればしない方が目に良いのが本音です。しかしながら、コンタクトレンズの利便性を求め、工夫しながら装用している方は少なくありません。乾きがある方の場合、私は主に3種類のレンズのなかから目や生活環境に合うレンズをお勧めしております。

 まずは、シリコンハイドロゲルのレンズです。酸素を多く通し、目の負担が小さいレンズでもご紹介しましたが、乾きにくい利点もあります。主に2週間や1か月使い捨てのレンズが多く発売されておりますが、ワンデータイプも発売されており、ドライアイの場合には理想的なレンズだと思います。乾く場合で涙が少ない場合は、レンズが汚れやすいことが多く、交換サイクルが短いレンズが良いと思います。また、点眼を行い涙を補うことも多く、やはり早めの交換ができるレンズには大きなメリットがあると思います。また、乾きを訴える方の中には、違和感を乾き感と感じている方もいて、レンズの交換サイクルを早め、汚れにくいレンズにすると、乾き感が改善することもあります。

 次は、ワンデータイプのレンズだと思います。理由は、汚れの問題が起こりにくいことと、他にもレンズを必要な時に、必要な時間だけできるメリットがあります。2週間交換レンズだと開封から2週間が経過したところで捨てなければいけません。極端な話、2週間に1日しか使わなくても捨てなければならず、もったいないので、なるべく毎日使ってしまう傾向があります。しかし、ワンデーレンズは使用期限までは、好きな時に使うことができます。例えば、乾きが強く目の調子が悪いときは、コンタクトレンズの頻度を減らして(たとえば2日に一回や、3日に一回)、調子が良くなったら頻度を増やして使うことも可能です。

 三つめはハードコンタクトレンズです。ソフトコンタクトレンズと違って水分を含まない材質ですので、涙への影響は少ないと考えられます。しかしながら、ハードレンズも、乾きが強いと充血が生じたり、角膜炎(黒目の傷)が出ることも多く、必ずしもうまくいくとは限りません。黒目の横(両サイド)の白目に充血が出る場合は、目の乾きがある場合にハードレンズをすることで起こる炎症の可能性が高く、ソフトコンタクトレンズに変更すると改善することが多いです。

Category :
院長の小話