院長の小話

2011年02月20日No.54 初コンタクトレンズ

 春や新学期(新年度)が近づき、コンタクトレンズを始める方がとても増えています。
私がコンタクトレンズを始めた15年以上前とはレンズの性能も種類も大きく変化しており、同時に安全性や快適性、そしてかかるお金についても、すべてにおいて良いように変化しているのではないかと思います。

 今回の小話は、コンタクトレンズを初めて使う方から多く受ける質問に答える形で書いていきたいと思います。


「コンタクトレンズは安全なのですか?」

 十分安全だと思います。コンタクトレンズの歴史は日本でも既に30年以上になり、コンタクトレンズの安全性も日々進化しております。正しい知識と正しい使い方、レンズの調整を含めた定期的な診察を守れば、安全で快適なコンタクトレンズの使用ができると思います。開業してからの約5年の間だけでも、おそらく6万回位のコンタクトレンズ装用者の診察をしてきましたが、上記のことを守れば、十分安全といってもよいと確信しております。


「どんなレンズから始めるのが良いですか?」

 私自身が使っているからではないですが、目に合うようであれば、1日使い捨てレンズが最も良いと思います。朝に目に入れて、夜には捨ててしまい、次の日は、また新しいレンズをつけて、というように毎日新品のレンズを使います。毎日新品ということは、レンズの汚れがほぼ問題になりません。また、わずらわしい洗浄などのお手入れも不要です。レンズを目に入れる際に失敗してしまい破いたとしても、あるいは慣れるまでの間に装用中になくしてしまったとしても、損害は1日分で済む利点があり、初心者の方には都合が良いと思います。
 また、最小単位としては30回分(1ヶ月分)で購入できますので、試しに使ってみて、次に変更することも可能です。さらに、あまりコンタクトレンズを使わない方や、スポーツや旅行の時だけ使う方には、いつでも好きな時に30回使える利点は大きいと思います。レンズの使用期限も通常は2年以上ありますので、あまりが出ても残りは来年使うことも可能です。他の例えば2週間使い捨てレンズだと、仮に1日しか使わなくても2週間が経過したら捨てなければいけないことを考えると、経済的だと思います。ただし、毎日使うとなると、洗浄液が不要とはいえ、レンズ代金が最も大きくなります。その点が唯一のデメリットとして注意が必要です。


「年齢はいくつ位からはじめられますか?」

 一般的には高校生から始めるのが良いと思います。しかしながら、小中学生でも所属している部活動などの試合の規則でめがねが禁止されている場合があるようで、注意しながら始めることもあります。大人と違い、体が成長期にあり、コンタクトレンズのような体に直接付着させる人工物は、できれば使わない方が良いです。なるべく自然な形での成長がベストなことには異論はないと思います。ちなみに、めがねは、レンズが直接目に触れませんのでそのような心配はいらないと考えられます。また、成長しておりますので、度数が変わりやすいのも特徴です。かゆくなったりするアレルギーなどがでやすいのも特徴の一つだと思います。
 どうしてもコンタクトレンズをする場合は、①問題の起こりにくい一日使い捨てレンズを選ぶ、②しなくても良い時は極力めがねにする、③定期的にきちんと診察を受けることが大切だと思います。

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