院長の小話

2014年08月20日no.95 おすすめのコンタクトレンズは?(1)

 コンタクトレンズを初めて装用される方はもちろんですが、長年コンタクトレンズを愛用している方にも、「どのレンズが一番良いのですか」と診察中に聞かれることが多いです。今回から数回にわたって、私の独断と偏見も少し入るかもしれませんが、コンタクトレンズ選びに役立つような情報をお伝えしようと思います。

一番病気になりにくいレンズは?

 コンタクトレンズは、進化してつけ心地が良くなったとしても、あくまでも体にとっては異物で、自分の体の一部にはなりません。めがねと違って、直接角膜の上に乗せて使いますので、レンズの破損や汚れは、目の病気を引き起こす原因になります。病気になりにくいレンズを考える時に、もっとも重要なことは、レンズの汚染と破損に対する問題をどうクリアするかだと思います。ここで、単に汚れにくく、破損しにくいレンズと言わなかったのは、そのようなレンズは、同時に装用感を損なう場合が多く、快適性が犠牲になることが多いからです。例えば、破れにくい強いレンズは、堅く厚くすれば作ることができるかもしれませんが、やわらかくうすいレンズに比べてゴロゴロ感が強く出そうですね。

 そこで、発想の転換で、汚れる前に新しいレンズに換えてしまう、破損する前に換えてしまうという方法を考え出しました。実は、この考えはとても昔からありましたが、レンズをたくさん換えれば換えるほど目には良いのですが、レンズの枚数が多くなってしまい、お金がかかるため、実用化されませんでした。しかしながら、技術がすすみ、良質でも安価にレンズを作る技術が確立され、使い捨てレンズが実用化になり、その究極の形である、毎日交換するタイプのレンズ(ワンデーコンタクトレンズ)が一般的に使えるようになりました。

 そんな理想的なワンデーコンタクトレンズができて約20年位になりますが、診察しての印象ですが、ワンデーコンタクトレンズをきちんとしている人は、やはり病気になりにくい感じがします。目の状態もおおむね良好の方が多い印象です。よって、私の「一番病気になりにくいレンズ」の答えは「ワンデーコンタクトレンズ」ですね。

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